yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

電子申告

外務省が推進していたパスポートの電子申請がコケたようですね。

パスポート:「1冊1600万円」電子申請停止へ 「無駄」指摘受け…外務省が方針
 外務省は22日、インターネット経由でいつでもパスポートを申請できる「旅券電子申請システム」を07年度から停止することを決めた。04年3月にスタートしたが、手続きが煩雑なため、パスポート1冊あたり1600万円ものコストがかかっていた。同省は今月末に財務省に提出する概算要求に約8億円の運営経費を盛り込まない方針だ。
 旅券電子申請システムは現在、岡山、宮城、福岡など12県の住民が利用可能。しかし、申請には住民基本台帳カードと専用のICカードリーダー、各種ソフトをパソコンにインストールする必要がある。また、戸籍謄本などを別途、郵送しなくてはならなかった。このため、これまでにネット経由で申請、発行されたパスポートはわずか133件にとどまっている。
 06年度に電子申請システムを新規導入した自治体はないが、システムを24時間監視する施設の運営などに、年間8億6000万円の経費がかかっている。財務省は「廃止も含めて検討すべきだ」と指摘。外務省も運営経費を予算要求せず、システム停止を決めた。【古田信二】
毎日新聞 2006年8月23日 東京朝刊

財務省は外務省には止めろと言っておいて、これと同じような事を国税局で推進しています。

電子申告です。http://www.e-tax.nta.go.jp/


今回の旅券電子申請システムと電子申告を比較すると


>申請には住民基本台帳カード

電子申告の場合も個人は住民基本台帳カード、法人は法務局等で電子証明書の取得


>専用のICカードリーダー、

電子申告でもこれが必要


>各種ソフトをパソコンにインストールする必要がある。

電子申告も同じ


>また、戸籍謄本などを別途、郵送しなくてはならなかった。

電子申告も、源泉徴収票・各種証明書は別途郵送


と、まったく同じ内容になっています。

しかし、電子申告はコケる様相がまったくありません。

現在、電子申告の「e-Tax」の利用件数が6月上旬で約24,000件に達したようです。
しかし、その内TKC http://www.tkcnf.or.jp/ 会員によるものが82%を占めているようです。

つまり電子申告の場合は、普及率アップのために税理士の協力を利用できるのです。
財務省及び国税局はTKCにかなり感謝する必要がありますね。