yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

日本の富裕層

最近、日本の富裕層にスポットを当てた本がかなり出ており、この本もそのうちの一冊です。


日本の富裕層―お金持ちを「お得意さま」にする方法

日本の富裕層―お金持ちを「お得意さま」にする方法

最近、格差社会の話題が多いですが本当に日本は格差社会になったのでしょうか?
以前から日本社会には格差があったのについ最近格差社会になったような最近の論争は少し違うと思います。
例えば、戦後の上場企業の数だけ膨大な数のIPO長者がかなりの人数発生したでしょうし、高度成長時代にも土地長者も含めてかなりの数の富裕層がいたはずです。
確かに若年層のフリーターの増加や地方経済の疲弊により格差は広がっているかもしれません。しかし、格差自体は昔から確かに存在しているのです。


この著者は富裕層をまずオールドリッチとニューリッチに分けて、その中でもさらに分類しています。この分類はなかなか面白いので紹介します。


オールドリッチ

  • 財閥層
  • 認定貴族
  • 名士・名門リッチ
  • 土地成金リッチ
  • 高度成長リッチ

ニューリッチ

  • プロフェッショナルリッチ
  • 勝ち組リッチ
  • ストックリッチ
  • リタイヤリッチ
  • ラグジュアリーリッチ

別格

  • ウルトラリッチ

私はこれらに分類以外に「おらおらリッチ」というカテゴリーを考えました。
この代表は例えば娘が誘拐された上に週刊誌にバッシングされている某産婦人科医のように、金持ちであることを隠すどころかTVなどに出て自分のリッチさを自慢する人達です。
世界バリバリバリューや御宅拝見等で豪邸を見せびらかす人達もこの分類に入るでしょう。また以前、書評で書いた http://d.hatena.ne.jp/eqyoshi/20060824 甲田氏ももろこの分類に入るでしょうね。


以前の日本の富裕層の人達は表に出ることを嫌っていて、上記のような人達は成金と言われて馬鹿にされていました。しかし最近はこのような人達がセレブとか言われ、以前には成金と呼ばれていたカテゴリーの人が堂々と金持ち振りを自慢する時代になったようです。
このような人たちの存在も格差を感じる要素ではないでしょうか?


おらおらリッチの人たちの行動も個人の自由なので何も言いませんが、私個人の意見としては日本の富裕層も自分で消費するだけじゃなく、アートや文化・文学、またボランティアや寄付などの社会貢献にも少し目を向けて、品のいい富裕層の人たちが増えて欲しいですね。