yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

レクサス惨敗その2

レクサスLS460が発売されましたね。

http://lexus.jp/models/ls/index.html


実は私のブログのアクセス解析を見ていると「レクサス惨敗」というキーワードで見に来られている方が大変多いようです。
なりほどグーグルで検索しても私のブログが上位に来ていますね。

以前の日記 http://d.hatena.ne.jp/eqyoshi/20060629


それに気が付いて他の書評等も読んだのですが、けっこう否定的な内容の書評が多いようです。
アマゾンのカスタマーレビューでもボロボロです。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/customer-reviews/4828412794

やはりこれだけ検索される以上もう一度、この本についての書評をしてみたいと思います。


トヨタ・レクサス惨敗―ホスピタリティとサービスを混同した重大な過ち

トヨタ・レクサス惨敗―ホスピタリティとサービスを混同した重大な過ち

まずあるブログでは

この本のレクサス批判はすべて結果論だ。結果からあそこが悪いというのは誰でも出来る。

と述べています。

普通に考えたらマーケティングというものはそもそも結果からしか評価できないのではないでしょうか?

またこの方は

マイバッハやプライベートバンクなどとレクサスを比較するのはナンセンス。そして著者が述べている「おもてなし」が出来ればレクサスははたして日本で大ヒットするだろうか?
と述べています。

私もこの本で述べているおもてなし(ホスピタリティー)が出来たからといってレクサスが売れるとは到底思えません。
ただこの方はこの本を最初に結果論と批判しながら、「おもてなしが出来たらヒットするだろうか?」とちょっと逆説的な言い方(皮肉?)をされています。

しかしこのような論点は結局それはやってみないとわからないとしか言えず不毛な論点です。
それこそこの人が批判している結果論からしか答えは出ません。


私も再度この本を読み返してみましたが、なる程他の方も言われているように本の主題はあくまでもホスピタリティーであってそれがこの本の大部分を占めています。

ホスピタリティーに関する部分について私は個人的には結構面白かったですが、よく考えると著者が主題としているホスピタリティーとレクサスとは本当はなんの関係もないのではないのでしょうか?

この本の大前提は上でも述べているように「おもてなし」つまりホスピタリティーが出来たらレクサスは売れるという著者の不確実でおそらくは当っていない推察がベースだからです。つまりこの本は前提からして怪しいのです。(しかしレクサスが日本でのマーケティングを今時点ではうまくいっていないというのは事実です。)

思うに「レクサス惨敗」とセンセーショナルな題名をつけレクサスを取り上げたのはあくまでも本を売るための策のようで、確かにちょっとせこさを感じますね。
ぜひこの著者には、レクサスなどには頼らずホスピタリティーを前面に出した本を出して欲しいですね。


確かにレクサスは今苦戦をしているかもしれませんが、元々ブランドというものには歴史と物語が必要なのではないでしょうか。(とくに日本人及びヨーロッパの人は)
トヨタが本当に狙っているベンツ・BMWといった歴史があり物語のあるブランドに乗っている人たちからの乗り換えも、今後10年・20年のスパンを経れば可能かもしれません。
当然トヨタそこまで長期的な戦略を考えているでしょうから、元々私の意見もお節介に過ぎないでしょうね。


しかしアマゾンのレビューでも誰かが書いていましたが、レクサスはトヨタがヤナセを買収して、地場の販社などにレクサスは任せず、ヤナセに任せていたらもっと結果は違っていたような気がします。(まあこれも結果論でしょうが・・・)


最後に私はマーケティングのど素人ですが、マーケティングというのは結果がすべてであって、売れなかったマーケティングには何の意味もないと考えるのは素人の浅はかさでしょうか?

(しかしレクサスブランドに「微笑むプレミアム」ってつけるセンスは・・・・以下自粛)