グーグル・アマゾン化する社会
素人がweb2.0を理解する企画 第2弾です。
第1弾はこちら http://d.hatena.ne.jp/eqyoshi/20060929/p1
web2.0という言葉はよく聞くが、内容を聞いてもわからないという人がほとんどだと思いますが、かく言う私もそのうちの一人です。
前回のブログに引き続き2冊目の本を読みました。
- 作者: 森健
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/09/15
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 64回
- この商品を含むブログ (153件) を見る
著者は
「web2.0」は、ひとつのサービスや機能をさすものではない。いわば新たな潮流を示す概念のようなものだ。
と述べています。
ん?これもなんか微妙な言い方ですね。概念なら説明可能でしょうが「概念のようなものだ。」ということは概念ではないのでしょうか?
この本でも、前回の本と同様ティム・オライリー氏の七つの原則をあげて、かつ、
web2.0とは「ユーザー参加型」であり、ユーザーが提供したデータの基づく「膨大なデータベース」によって構成されるサービスである、ということだ。従来のウッブサイトは、サイトの運営者がテキストや画像などのコンテンツを整理したうえで、ユーザーに提供するという形をとっていた。その形態をweb1.0とするなら、web2.0でコンテンツを提供するのは、サイトオーナーでなくユーザー自身だ。
と述べています。こう言ってくれるとものすごくわかりやすいですよね。
また現在web2.0的と呼ばれるサイトでは、ブックマークをサイトに登録できる「デリシャス」 http://del.icio.us や 個人の写真をサイト上で整理・分類・展示できユーザー同士が互いにコメントを書き込める「フリッカー」 http://www.flickr.com や 最近流行の投稿型動画配信サイト 「ユーチューブ」 http://www.youtube.com ユーザー参加型百科事典 「ウイキぺディア」 http://ja.wikipedia.org を挙げています。
またその中でも特にweb2.0を象徴する企業として、グーグルとアマゾンを挙げています。
グーグルは世界中のウェブ情報を網羅的に収集することによって、アマゾンはユーザーから記述投稿されるレビューなどを利用する事によって、自社サービスを充実させてきた。
WEB2.0を、ユーザーの力を借りるものと考えれば、この2社ほどWEB2.0的なサービスを提供している企業はないだろう。すべてはユーザーのためであり、自社のためでもある。そんなサービスをグーグルとアマゾンは構築してきた。
また著者はweb2.0的なサービスが広がった要因として
・ 通信の大容量化と常時接続化
・ デジタル機器の性能向上と価格の低廉化
・ コンピューター技術者の激増
を挙げています。
なるほど、例えばミクシイなどは昔のパソコン通信のフォーラムと同じ考え方ですが常時接続化がここまでSNSを普及させたのでしょうし、ユーチューブなどはハードディスク等のpc部品の性能向上・大容量化と低価格化がなければ成り立たないサービスですよね。
この本ではその他にも、ロングテールと一極化、アマゾン・グーグルの分析、ネットと民主主義等が述べられておりなかなか読み応えのある本でお勧めですね。