yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

会社は三代目が危ない!!

私は日経ベンチャーに毎月掲載している豊田泰光氏の「勝負に勝つリーダー学」が好きでいつも読んでいます。
2007年1月号の記事も面白かったです。

少し引用させてもらいます。

裸一貫で事業を興した初代は、息子に対して技はもちろん目に見えない「思い」までも伝える努力をする。
しかしこれが三代目となると、先代はまず「守るべきもの」を背負い込ませる教育から始めがちだ。表面的には巧みの技を引き継ぐことができるかもしれない。しかし初代の「思い」すなわち裸一貫で勝負に出る「攻撃性」が伝わらないのだ。
三代目は頭で分かっていても、現実には資産や職員、取引筋を守るのに精一杯だ。「守るためなら」と借金もする。それこそ終わりの始まり、である。
むしろ三代目は、「初代に先代にはあって自分にはないもの」の存在を素直に認めるべきだ。そして裸になって自分を見つめてほしい。すると「初代と先代にはなくて自分にはある武器」が必ず見つかる。自分の得意な武器で勝負することこそ勝つための鉄則だ。

なかなかいい事を書いています。
私の経験からも、二代目より三代目が会社をだめにするケースが多いような気がします。
やはり二代目は多くの場合、父親が苦労して事業をしてきているのを見ていますが、三代目は生まれたときからある程度裕福な家庭が多く高学歴の方も多いのですが、やはりハングリーさに欠けます。
しかも三代目の経営者については、その他にもビジネスモデルの陳腐化という大きな壁が立ちふさがってきます。
三代目となると初代から始まり事業としては40年から60年くらいは続いてるはずですが、初代で成功したビジネスモデルが丁度事業としての賞味期限を過ぎてくるケースが多くなるはずです。
従って三代目は単に事業を引き継いで同じ事をやっていればいいという事ではなく、事業の再構築(本当の意味でのリストラ)を実施して成功させるという高いハードルが待っています。これはある意味では自分で起業し成功させることより難しいことかもしれません。
戦後に興した数多くの企業が、そろそろ三代目に経営が移ってくる時代になってきていると思います。
私も豊田氏の言うように、三代目には初代の気持ちに戻ってアグレッシブに事業に取り組んでほしいですね。