若者を喰い物にし続ける社会
題名が気になり購入。
- 作者: 立木信
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2007/06
- メディア: 新書
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この本は、現在の日本では結構タブーとなっている「老年者=社会的弱者」の構図に対して真っ向から反論しています。
実は私もこの本と同じような感想を持ったことがあります。
私たち税理士は、個人の確定申告時期には無料相談会に出席します。特に年金受給者の方の相談が多いのですが、ここ数年は老年者控除の廃止や公的年金控除の縮小などもあり、老年者に対しては増税となっています。
従って、そのことに対する不満を相談会で口にする老年者の方も数多くいました。
これとは対照的にある個人事業の従業員の方の話ですが、元々その職種は給料の安い仕事ではありますが、年収200万円前後の従業員の方に国民健康保険の請求が約20万円程きた話を聞きました。普通に考えれば、この他にも国民年金や所得税・住民税の負担が30万円程あると思います。
この合わせて50万円のお金は大部分が老年者の人達の為に使われます。
朝から晩まで必死に働いた給料200万円から50万円も支払わなければならない若者と、何もせず年間で300万円を超える年金をもらいながら少しの増税で文句をたらたら言う老年者、この国はどこかおかしいと感じました。
また京都は観光客の多い土地柄ですが、老年者の観光客も大変多いです。
かたや悠々と観光や趣味に興じる老年者と毎日必死になって働いても生活が苦しい若者達、やっぱりどこかおかしいです。
老年者も若者もぜひ読んで欲しい本ですね。