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yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

デジタル複合機が「インターネットに接続された状態」とは

法人税の特例の中に「中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却」という制度があるのですが、これは対象資産を事業に供した場合に、通常の減価償却に加えて取得価額の30%の特別償却を認める制度です。
この対象資産の中に「インターネットに接続されたデジタル複合機」があるのですが、この「インターネットに接続された」という状態がどのようなものか少し前に国税庁のホームページで公開されました。

そこで、本通達の注書において、「インターネットに接続された」状態とは、事業の用に供する際において、当該デジタル複合機がインターネットによるデータの送受信ができるよう外部の回線と現に接続されている状態であることを明らかにしている。
したがって、デジタル複合機であっても、単にコピー機又はプリンター装置として使用されているようなものや、社内LAN設備の回線のように、一定の建物の範囲内でデータの送受信ができるように単にパソコンと接続されている状態のものは、「インターネットに接続された」状態といえず、本制度の適用対象とならないこととなる。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/070313_2/02.htm#a-01

これを読むと次々疑問がわいています。

  • なぜ最初から条文上でデジタル複合機でインターネットを使ってデータのやり取りをすることを条件にしなかったのか?
  • 同じデジタル複合機を購入した会社でも使い方によって取扱いを変える事に何の意味があるのか?
  • 逆に最近のデジタル複合機はインターネットによりデータの送受信をする機能も普通ついていると思うが、この機能を使っていない会社が社内LANをインターネットに接続しているだけで特例を認めるのはおかしくないか?(「インターネットによるデータの送受信ができるよう外部の回線と現に接続されている状態」とあり実際にするかは言及していない。)
  • FAXにIP電話回線を使っている会社もあると思うが、この場合はどうなるのか?
  • 税務調査でそんなことを調べるのか?

この資産を特例の対象にした意図は一体何なのでしょうか?
私の事務所にもデジタル複合機があります。もちろん社内LANはインターネットに接続されています。
私の事務所ではペーパーレスFAXにしておりFAXはメールで全員に配信されるようになっているのですが、これと同じ事をメールでは配信せず専用ソフトを各パソコンにインストールして行うことも可能です。
またデジタル複合機で読み取ったイメージを直接デジタル複合機から登録してあるメールアドレスに送信することも可能ですが、いつもは読み取ったイメージをパソコンに取り込みメールに添付して送るケースの方が多いです。
このように同じ事が出来るのに、社内LANとインターネット・デジタル複合機とパソコンを区別して適用の可否を決めることはおかしいと思います。

素直に考えると、国がデジタル複合機を使ってインターネットでデータのやり取りを推奨しているように思えますが、その事に何の意味があるのでしょうか?
仮に企業の生産性向上の為というなら、別に直接デジタル複合機を使ってやり取りしなくても使い方によってはそれは可能だし、使い方は企業に任せるべきです。
また生産性向上というなら、そもそも当の国税庁や各国税局・各地の税務署に到るまで、社内LANはインターネットに接続されていないと思いますし、デジタル複合機も大量に導入していると思いますがそれを使ってインターネットでデータのやり取りなど全然していないと思います。

なんか複合機メーカーの陰謀若しくは思いつきで作った法律のような気がしますね。