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yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

中小企業は弁護士より税理士に相談、そりゃ当然でしょう。

日弁連の調査らしいですが、ちょっと問題意識のピントがずれていますね。

中小企業の半数が弁護士利用なし 日弁連調査

中小企業の半数近くが弁護士を利用した経験がないことが日本弁護士連合会(日弁連)が中小企業を対象に実施したアンケートで分かった。一方で弁護士を利用したことのない中小企業の半数が「法的課題はある」と回答。日弁連は今後、中小企業が弁護士にとっての有望な“市場”とみて、説明会を開くなど需要開拓を進めていく方針だ。
アンケートは中小企業の弁護士需要がどれぐらいあるかを調べることなどを目的に、平成18年12月から昨年6月にかけて実施。無作為抽出した中小企業1万5450社を対象に行い、約20%に当たる3214社から回答があった。
それによると、半数近い47・7%の企業が、これまでに弁護士を利用した経験がないと回答。利用経験がない理由については「特に弁護士に相談すべき事項がないから」が74・8%を占め、「弁護士以外への相談で事足りているから」が21・9%で続いた。
一方で、弁護士を利用したことがない企業の59・3%が法的課題があると認識していることが判明。法的な課題について弁護士以外の誰に相談しているかを聞いた質問では、未利用企業の場合、税理士が多かった。
具体的にどんな法的課題があるかを全調査企業を対象に聞くと、債権回収や雇用問題、クレーム対策、契約書のリーガルチェック、事業承継・相続対策が上位を占めた。
このうち、債権回収と事業承継・相続対策が未解決の課題となっている企業の比率が高く、この2項目について、日弁連は中小企業の弁護士への潜在的ニーズは高いとみている。
日弁連は3月から中小企業を対象にした無料相談会・シンポジウムを全国で実施。「敷居が高い」「怖い」といったイメージを払拭(ふっしよく)することで、中小企業市場の開拓を進める。

そもそも弁護士と税理士は、同じように企業と顧問契約をしてもそのスタイルは全然違います。
税理士は基本的には顧問契約をした企業には毎月訪問するのに対し、弁護士は顧問契約といっても本当に顧問としての契約であり、自らが企業に訪問する事はあまりなく、相談が発生したら対応するといいうスタイルが多いようです。
また弁護士の顧問契約は月額5万円位からが相場のようで、税理士として見ると何もしない時でも5万円の報酬をもらっていいなあと思ってしまいます。
私の顧問先に知っている弁護士の先生を紹介して顧問になってもらうケースも結構有るのですが、顧問契約をしているのに法律的な相談を弁護士の先生にせず私の方にしてくる経営者も多いです。
なぜかと思うのですが、どうも顧問契約をした後でさえも弁護士に対して「敷居が高く」感じる経営者が多いようです。
顧問契約をしている経営者でさえそうなのですから、顧問契約をしていないまた弁護士との接点がない中小企業の経営者からしたらもっともっと「敷居が高い」と感じるのではないでしょうか。
その点税理士の場合は毎月会って経営者と話をしてコミュニケーションを取っていますから、経営者にしたら見たら気安く相談出来る相手なのだと思います。


税理士としては法的な問題は弁護士の方に相談して欲しいと本当は思っていますので、弁護士が中小企業市場の開拓を進めるのは大賛成です。

しかし弁護士も中小企業を開拓するにあたり、大企業と違い何もしなくても顧問料をもらって当然という今のような感覚では大きく開拓するのは無理でしょうね。
またもっと気軽に顧問先の経営者が相談できるようにコミュニケーションを密にする必要もあるでしょうし、中小企業でも充分支払う事ができるリーズナブルなリーガルサービスを開発する必要もあると思います。
また揚げ足を取るようで悪いのですが相談や事後処理のスタイルでの仕事が多い弁護士が、提案型の仕事であり報酬の算定が難しい事業承継・相続対策に本気で取り組めるか(出来る出来ないではなく)どうかは大きく疑問ですね。