yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

偽善エコロジー

最近、トヨタが「エコ替え」http://ecogae.jp/ とかいって、低燃費車の買換えキャンペーンを大々的にやっている。また胡散臭いことをやっているなあとCMを見るたびに思う。
本当に環境のことを考えるなら

  • なるべく車に乗らない
  • 今乗っている車を大事に使う

が正しい。
確かに低燃費車に買換えたらガソリンの消費量は減るかもしれないが、新車を生産するために必要な多くの資材や生産時に発生する多量の二酸化炭素のことを考えたらとても環境にいいとはいえない。
最近、このトヨタのように「エコ」や「環境」を前面に出して金儲けをしようとする人間が多すぎる。
環境問題についてこのような胡散臭さを多くの人が感じていると思うが、その疑問の内容がこの本には多く書かれている。

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

この本によれば、日本人が環境に良かれと思ってやっていることの多くが何の意味もなく、逆に環境に負荷をかけている事例が多く驚く。
以下はその内容

検証 判定
レジ袋は使わない ただのエゴ
割り箸を使わずマイ箸を持つ ただのエゴ
ペットボトルより水道水を飲む 悩ましい
ハウス野菜、養殖魚は買わない ただのエゴ
石油をやめバイオエタノール ただのエゴ
温暖化は二酸化炭素削減で防げる 防げない
冷房28度の設定で温暖化防止 意味なし
温暖化で世界は水浸しになる ならない
ダイオキシンは有害だ 危なくない
狂牛病は恐ろしい 危なくない
生ゴミを堆肥にする 危ない
プラスチックをリサイクル 危ない
洗剤より石鹸を使う よくない
無毒、無菌が安全 危ない
古紙のリサイクル よくない
牛乳パックのリサイクル 意味なし
ペットボトルのリサイクル よくない
アルミ缶のリサイクル 地球に優しい
空きビンのリサイクル よくない
食品トレイのリサイクル よくない
ゴミの分別 意味なし

この本の内容については賛否が色々あるようだ。自分自身ももう少しこの分野は勉強していきたい。

もともと環境のことを本当に考えるのであれば、多くの企業にとっては業績にダウンに繋がることが多い。
「物を大事に使う」「節約する」といった本当に環境のいい事は、企業からすれば物が売れなくなることであり、企業が「エコ」「環境」をアピールする事は多くの自己矛盾が発生する。
環境に気を使いながら企業経営をしていく事はこれからの企業にとって必須だと思うが、あまり「環境」や「エコ」を大々的にアピールせず、自己矛盾をキチンと認識して、粛々と行って欲しい。