yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

やっぱりつぶれた近未来通信

私は先週の初めに風邪を引きましたが、同じ症状でおなかにくる風邪が流行っているようです。
今日、事務所のスタッフの子が一人休み、今週訪問予定の顧問先の社長からも電話があり、同じような症状の風邪を引いたので予定を変更して欲しいと連絡がありました。皆さんも十分気をつけてください。

近未来通信を一斉捜索
 インターネットの通信技術を利用したIP電話事業を展開する「近未来通信」(石井優社長)が、投資家から多額の資金を集めながら閉鎖状態に陥っている問題で、警視庁捜査二課は4日、虚偽の説明で投資家から金をだまし取った疑いがあるとして、詐欺容疑で東京都中央区の本社や全国の支店など関係先を家宅捜索した。
 芸能人を使ったテレビCMなど派手な広告宣伝で多額の投資を募った同社の商法は、本社などの突然の閉鎖から2週間で刑事事件に発展した。被害対策弁護団によると、同社は投資家約3000人から約400億円を集めたとされ、捜査二課は経営実態の解明を進める。
 調べでは、同社はIP電話の「中継局オーナー」になれば利用者から支払われる通話料から継続的な収入が得られ、多額の配当金が受けられるとの虚偽の説明をして投資を募り、投資家から金をだまし取った疑い。
 実際は、ほかの投資家から集めた金を配当に回す自転車操業の状態だったとみられる。パンフレットには「年間1000万円を超える収益がある」などと紹介していた。
 今年9月以降、配当金の支払いが滞り、同月までに石井社長ら一部を除く大半の役員が辞任。11月には本社のほかほとんどの支店や関連会社を閉鎖、実質的に営業不能の状態になっていた。
 総務省は同月27日、本社を立ち入り検査し、通信事業者としての実体がほとんどなかったことが判明。東京都や東京国税局も税金滞納を受けて、資産差し押さえや調査などに入った。
(2006年12月4日11時13分 スポーツ報知)

以前よりこのようなビジネスモデルはありえないと私自身が思っていた近未来通信が、とうとうこのような事態になりました。今年の春に女子プロゴルフトーナメントである「近未来通信クイーンズオープン」が、どのテレビ局も引き受けずテレビ放送されないという異常事態が発生して、これはもうそろそろかなあと思っていました。
信じられないのは、このビジネスモデルを信じて400億円を投資?した3000人のという人数です。
普通に考えれば、近未来通信のビジネスモデルが本物ならあえて一般の人から高配当をうたって資金を集めなくても、金融機関からの借入や株式公開といったはるかに安いコストで資金調達が出来るはずですし、資金力ある企業が数多く参入してくるはずです。。
少し前なら元阪神タイガース中西清起氏、最近では大地真央さん(こちらは近未来ビデオコム?ネットを使ったテレビ電話というお笑いのビジネスモデル)が盛んにCMに出ていました。CMを見ながらいつも「この人ら本人がアホなのか所属事務所がアホなのか知らんけど、後で絶対に後悔するで〜〜。」といつも思って見ていました。
今後捜査が進めば驚くようなあきれた実態が出てくると予想します。しかしこの会社からCM代や新聞広告費を相当もらって潤ったであろう、そして被害者拡大に大きく貢献した毎度おなじみのテレビ局や新聞社は、今回も何のお咎めなしなのでしょうね。