yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

[雑記]八重桜が満開になると思い出すこと

京都は今八重桜が満開となっています。

なぜか満開の八重桜を見るといつも思い出すことがあります。
私は東北の岩手県の出身で、その岩手の実家の庭先には今はもう朽ち果ててしまいましたが八重桜の木が1本ありました。その庭の八重桜が満開になるのはいつも5月頃で、普通の桜が散った後に華やかでピンク色の花びらを満開にさせていました。
はっきりとは覚えていませんが、たぶん小学校の低学年だったと思います。庭の八重桜が満開の時に家族で庭先で焼き肉をしようということになりました。当時は今とは違い焼き肉がご馳走だった時代です。
その焼き肉の日が何日も前からすごく楽しみでした。またその日は焼き肉がおいしくて、八重桜がきれいで、楽しかった記憶だけが残っています。
家もそんなに裕福ではなかったし田舎だったので、小さい頃は外食に行ったり遊園地などに連れて行ってもらったこともあまりありませんでした。また今思えば両親が奮発したであろう焼き肉も実はそんなに高い肉でもなかったと思います。
しかし元気で若い頃の親父とお袋そして兄貴がいて、なんの悩みもなく、どこにも行かなくても、家族で一緒にいるだけで幸せな時期でした。
ふと気がつくとそんな自分もその頃の自分と同じ年頃の娘の親となっっています。今は家族で遊園地にも行くし、焼き肉にもよく行きます。そんな娘が大きくなったとき、楽しい記憶として残っているのでしょうか?

人生にゴールデンタイムというものがあるとしたら、おそらく子供が生まれてその子供が中学校に入る前まで位の様な気がします。おそらく死ぬ直前に思い出すのも自分が子供の頃のこの時期と、親としてのこの時期の事ではないでしょうか。

昔見た映画で三国連太郎主演の「息子」という映画があります。
[rakuten:book:11905165:detail]
その中でも印象的なのは、三国連太郎と奥さんと子供達とにぎやかで明るい食卓のシーンが回想のシーンとして映し出されるますが、ふっと気がつくと奥さんに先立たれ子供達も独立し一人でぽつんと同じ場所に座っている三国連太郎が映し出され、見ていてもなんともいえない寂しさがこみ上げてくる映画です。
いつかは過ぎ去ってしまう家族が一番幸せな時期、自分自身の子供の頃にもあったし今は親としてその時期を迎えています。
八重桜を見るたび今の時期を大切にして、出来れば娘にも幸せな思い出が残るようにしてあげたいと思います。