事業承継

最近、私たちの業界でも事業承継が大きなテーマとなってきました。
「2006年度中小企業白書」によると、年間廃業社数29万件のうち約7万件が後継者がいないことを理由に廃業しているといわれています。
最近、私自身もそれを実感する事がありました。
私の顧問先の会社に、あるM＆Aの会社より紹介案件があり、社長からその売りに出ている会社の買収価格について先生の意見が欲しいといわれて、M＆Aの会社が作成した株価算定の資料を預かり検討していました。
はっきりいって、M＆Aの会社が提示する株価は高すぎます。
特に中小企業の場合は、社長がその会社の大きな要素となっています。社長が抜けた後の収益については大幅ダウンが大いにありえます。
結局かなり低い株価で社長に報告したのですが、将来的には顧問先が会社を売りに出す事もあり得ますのでちょっと複雑な心境でしたね。
やはり客観的に買う側から見ると、なかなか会社というものは不安定要素が多く、オーナー社長が思っているほど高く売れないような気がします。
もし将来的に会社の売却を考えておられるなら、買う側から見た不安定要素を少しでも減らしていく必要があると思います。