税理士事務所を営業拠点先に考えるなんて着眼点が寒いです。
昨年の事ですが、すごく腹が立った事がありました。
電話で問い合わせがあり、とりあえず京都のかなり南の方にある会社に伺いました。
その会社は某家電量販店のエアコンなどの設置工事を主にしている会社らしいですが、昨今の家電量販店の販売不振により業績が悪化してきている為、自社で事業展開を考えており、なにやら主に企業向けにLED照明設備を提案して受注していこうと考えたようです。
結局よく話を聞くと顧問税理士を探していて連絡してきたのではなく、税理士事務所を営業拠点先にしようと弊社に連絡してきたようです。
つまりお前のところの顧問先を紹介しろという事ですね。
そもそも業務提携を申し出る方が自社に呼びつけて、ゆくゆくは顧問契約もありうるというような雰囲気を匂わして、業務提携をに持っていこうとするこの社長の失礼さにびっくりしましたね。
まあ良くこんな感覚で今まで会社経営してきたと思います。
今までは何も考えずに家電量販店にぶら下がって楽な商売をしてきて、一般常識からかなりかけ離れた感覚になってしまったのでしょうね。
もちろんこのような一般常識の欠けた社長に大事な顧問先を紹介する事は出来ませんので、はっきり断って帰ってきました。
良く考えればわかると思いますが基本的には税理士事務所はどのような商品でもあまり大した営業拠点先になりません。
税理士事務所にとって一番大事なものは顧問先からの信頼です。
わずかな紹介手数料を目当てに、大事な顧問先に訳のわからないものを紹介してトラブルになり信頼を損ねるような事は、税理士事務所からしたら一番避けなければならない事です。
確かに税理士事務所は数多くの顧問先を抱えていて、営業拠点先としては魅力的に思えるかもしれませんが、営業拠点先として有効なのは生命保険くらいでしょうね。
税理士事務所を営業拠点先なんて寒い発想はやめて、そんな暇があったら自ら営業して下さい。