yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

税理士が経営者?

以前、ある税理士の集まりである先生がこんな話をしました。「OO先生は、今は税理士っていうより経営者ですよね。」
このOO先生というのは40歳前後の税理士ですが、2世ではなく自分自身で独立開業して現在は職員10名前後、うち勤務税理士が3名ほどの事務所に成長させたやり手税理士です。


今の時代この業界で自分自身が一から事務所を設立し、10名規模の事務所まで成長させられる税理士は本当に少数派で、私が知っている限りでも同世代では京都市内でも10人もいないと思います。
昔なら10人〜20人規模の事務所に成長させた税理士は結構いたと思います。確かにそれだけ今は会計事務所を成長させる事が難しくなってきているのです。


日本のトップの会計事務所というのはおそらくグループで300人からの人員を抱える辻・本郷税理士法人だと思いますが、それでも年商はおそらく20億円〜30億円程度ではないでしょうか。
必死になって頑張って日本のトップの会計事務所を育てても年商20億円程度ですよ。それも人件費でほとんど飛んでしまい利益はあまり出ないでしょうね。
ほかの産業から見たらリーディングカンパニーがこんなちっぽけな年商と社員数の商売って、果たしてビジネスとか経営っていえるのでしょうか?


そこで冒頭の話ですが、税理士事務所で10名程度の事務所にしたからってその税理士を「経営者」と呼ぶのは本物の「経営者」に対して失礼ですよ。ちょっとお客さんを増やすコツを知っているだけのただの税理士に過ぎないんですから…。(本当に経営者の資質があるなら他のもっと成長できる分野のビジネスを選択するでしょうから。)