yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

下流社会第2章

少し前に読みました。

下流社会 第2章  なぜ男は女に“負けた

下流社会 第2章 なぜ男は女に“負けた"のか (光文社新書)

この本で面白い視点と思ったのは次の2点です。

  • 「自分探し」職業紹介会社・人材派遣会社陰謀説

現代の若者は「自分探し」を人生における重要事項と考えており、サッカーの中田でさえ自分探しをしているとマスコミに揶揄される時代です。
著者はこの「自分探し」がつくられたブームでありそのブームの大きな部分を担ったのが、「やりがい」「好きを仕事にする」「私らしい仕事」「私らしく働く」などのメッセージをこめたこれらの会社の大量の広告であるとしています。
たしかに「自分探し」というものに踊らされて、雇用が流動化すればするほどこれらの会社は儲かりますよね。

  • 未婚一人暮らしの非正社員の女性は三重楽

一見「三重苦」にも見えるのですが、これらの女性の方が将来に希望を持っているというアンケート結果が出ています。
著者はこのタイプの女性は、「親からも上司からも夫からも束縛されない。それが女性の希望を高めているかもしれない。」と述べて、「三重苦」ではなく「三重楽」かもしれないとしています。
なんとなくTVドラマの「ハケンの品格」の主人公を思い浮かべますね。
実際は全員がそうだとは思いませんが、あらゆる束縛を断ちたいというのは現代人の共通の欲求かもしれません。