世界連鎖恐慌の犯人
最近、数多く出版されている「恐慌本」の内、わかりやすそうだったので購入。
- 作者: 堀紘一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/12/18
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
昨年度から始まった金融恐慌の原因を素人の私にもわかりやすく解説しています。
前書きのところでかなりの覚悟を持って書いたとありますが、本の帯にあるような「衝撃の書」というのは少し言い過ぎのような気がします。恐慌本の中には資本主義が消滅するという説まで書いているものもありますのでね。
本の中で「インベストメントバンク」や「ヘッジファンド」を糾弾しているのですが、著者の堀氏は執筆にあたり一部上場の役員であるためビジネス上の悪影響も考えたとあります。それって非難している相手とビジネス上の付き合い(メリット)があるって事だと思いますが、それならあまり糾弾できる立場にないと思いますが・・・。
またこれからの問題点としてCDS(Credit Default Swap)やCDO(Collateralized Debt Obligation)が時限爆弾となるというのは他の恐慌本と同じですね。
この本は、著者も認めていますが、これからの予測や読者に対する提案部分が少なく、なんとなく肩透かしのような感触がありますね。
ただわかりやすいので恐慌本の入門としてはいいかもしれません。