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yoshida's blog

京都で税理士をしている吉田貢のブログです。

勤務税理士が独立開業して5年で年商1億円の税理士事務所にする事は可能か?


なぜこのようなエントリーを書こうと思ったかというと、昨日のエントリーに書いた「税理士の戦略マップ」という本で、表題のような意思を持った税理士がとるべき戦略について述べている章があったからです。
この本では表題の目標を達成するために、一番大事な顧問先件数の拡大の手法については一切述べていないのは御愛嬌ですが、まあこんな目標を立てる勘違い勤務税理士が現実にいるかどうかは置いておいて、現実問題として果たして可能なのかを私なりに考察してみたいと思います。

年商1億円の税理士事務所がどのようなものかというと、まず毎月顧問料をもらっている顧問先の会社が150社から200社、職員数が10人から13人ぐらいの事務所が該当すると思います。

まず顧問先の件数ですが、仮に200社とすると5年間で200社にするのには、毎年40社の顧問先が増加する必要があります。平均すると毎週顧問契約をしているような感じでしょうか?
税理士事務所のスタンダードな新規顧問先増加のケースでもある既存クライアントから紹介だけでは、この数字は絶対達成できません。(そもそも独立当初は顧問先がありませんから・・・)なんらかの卓越した営業手法がないと無理でしょうね。

また職員の人数ですが、東京税理士会のアンケートでは職員が6人から10人までの事務所が全体の10.4%、11人から20人までの事務所が全体の2.5%となっています。また5人までの事務所が全体の85%を占めています。
http://www.tokyozeirishikai.or.jp/generalperson/mission17.html

職員の人数と開業年数との関連性を示すデータはなく、全ての事務所のデータの為はっきりとは判りませんが、5年間で10人以上の事務所に出来る確率は恐ろしく低い確率になる事は間違いありません。

確率は低いのですが、ただ全く不可能かといわれればそんなこともないと思います。
現実に私の同世代の税理士でも一から独立した税理士で、10人以上(年商はよくわかりませんので・・・)の職員数の規模まで持っていった税理士が、私の知っているだけでも京都で10人位はいると思います。この10人が多いか少ないかは別にして、ただ5年でという期限がつくとこの10人の中でも1人か2人位だとおもいます。
東京あたりのキャパのあるマーケットだともう少し確率は上るかもしれません。
ただ一ついえるのは10人以上の事務所にする事が可能だとしても、それだけの顧問先増加に対して質の高いサービスを提供できる職員をそろえる方が至難の業だと思います。特に新規契約の会社の場合、一から業務のルーチンを立ち上げないといけないのである程度レベルの高い職員が必要です。
実際にこの前私の事務所の顧問先になっていただいた会社の前の税理士事務所は、京都で急成長した事務所として有名でしたが、担当者はコロコロ変わるし、その担当者がやっていた仕事を見たらもう無茶苦茶でした。まあそれが代えた原因でもありますが・・・。

顧問先を毎週1件増やすだけの卓越した営業力・企画力と、増え続ける顧問先に対して質の高いレベルのサービスを提供できる事務所内の体制をつくれる管理能力、この二つの能力を持つスーパー税理士はそうそういないと思います。

結論
年商1億円の事務所にするのは決して不可能ではないが、5年という期限付きではかなり難しいし、仮に出来ても高いレベルの仕事を提供出来る事務所にはなれない。